最近はそのパワープレイ振りが社会問題となって、なりを潜めていたと思われていた「引き出し屋」が新しい形となって甦っています。
愛知県に本社のある株式会社氷室建設(http://himuro-kensetsu.co.jp/)が運営する株式会社粋塾(https://shinjiru-yuki.com/)。既にお気づきと思いますが、多くのひきこもり支援と異なるのが営利を目的とした組織である「株式会社」だということ。ひきこもり支援を営利でやっているということは、当然親会社である氷室建設社の従業員になってもらうことが目的なのも容易に想像出来るところ。今までにも誰も従業員になりたくないブラック企業が(セルフネグレクト系の・以下同様)ひきこもりを連れ出して半ば強制的に従業員にさせて、働いたら負けなブラック労働に就かせるケースは多々あったけど、自社のグループ企業にひきこもり支援ビジネスを目的としたものを設立して、引き出してきたヒキ達を就労させるなんてなかなかの名アイディア振り。しかも粋塾在籍中はひきこもり支援ビジネスなので研修のコストを親権者の負担にさせることが出来るから、解体屋の社員教育にかかる費用を節約出来るという訳か。
あっ、閃いた。親会社の解体技術(あるんか?)を応用してヒキを引き出す時に、「当社の親会社は住宅解体業の株式会社氷室建設ですが、住宅解体の技術を応用した”家を壊さずに引き出す“ことができます。これが他の引き出し屋との違いです。」なんて差別化が出来そうですね。他の引き出し屋はヒキが住んでいる部屋の扉を壊してでしか引き出せないし、それ故に扉の破壊を演出として利用せざるを得ない面もあるようだけど、粋塾は「お客様の資産を極力毀損させないようにヒキを引き出します。」という謳い文句で、あんな奴産まなきゃ良かったと後悔しかないヒキ息子娘の追い出しに苦慮する哀れな家庭を収益源に出来る。そして、親会社も誰も志願することがなくなりつつある建設業系の中でも特に不人気な分野である職種の人員確保が親権者の経費負担で叶うのだから正に最高のビジネスモデル。
で、粋塾社のサイトを見て気になったことが二つ。
一つ目は、カンパを募集していること。株式会社なんだから資金調達ぐらい自力でやりましょうよ。百歩譲ってもクラウドファンディングで。
二つ目は、
なんと!癌が治るとか。
癌が治る引き出し屋なんて強力なセールスポイント。ただ、事業としてやるにはいろいろと手間がかかるので、ひきこもり支援とは違ってそう簡単に始めることは出来ませんね。
そういう意味でも、ひきこもり支援は楽に始められる美味しいビジネスだということを改めて痛感した次第です。