意外だったこと

一億総引きこもりのビッグウェーブを肥大化させたCOVID-19パンデミック。

 ライブハウスやスタジアムががら空きになると思いきや、無観客でのパフォーマンスをネット配信で生中継することにより「暇」にならなくなったし、引きこもり生活には飯や生活雑貨が必要、ということでまっとうな品揃えの小売業は業績を回復しているし、ネットショッピングの普及がペースアップしたことで運送業もブラックスレスレの忙しさになっています。
ネット配信を見るための有機ELテレビや音響設備、引きこもり生活を愉しむための調理器具や衛生・空調機器も馬鹿売れで自宅を快適に過ごすための住設機器の販売や工事も順調とか。ウイルス感染を恐れて飲食店の来客が減ったと言うけれど、弁当や持ち帰り商品の提供で売上減少の危機を乗り越えた店も。ブラック外食チェーン店、観光業や旅客運送業のように、引きこもり生活定着の流れに乗れない業種は残念ながら市場からご退場願うしか無いけれど、僕が一瞬意外に思ったことが一つ、あります。

高速道路3社、初の赤字へ
コロナ禍で交通量減 – 共同通信
 東日本、中日本、西日本の高速道路各社は23日、2021年3月期の連結業績予想を発表した。いずれも新型コロナウイルスの感染拡大で通行量が落ち込み、純損益は05年の民営化以降、初めて赤字になると見込んでいる。通行量は現在、回復傾向にあるが、4月の緊急事態宣言後、移動自粛で大幅に減ったことが響いた。

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 えーっ、嘘だぁ。遊びに行く人が減っただけで赤字になるほどの収入減とか。運送業などの大口顧客もあるし、むしろ運送業者の便数が増えてるでしょ、などと思うところですが実は、大口顧客はETCコーポレートカードで割引利用をしている等の理由で彼らが忙しくなったところで収入が増えるとは限らなかったりします。やっぱり、不正通行が後を絶たない程割高感のある通常価格の通行料を払ってウロチョロしてくれる脳天気な庶民の行楽客が一番の鴨だということが露わになったのでしょうか。

高速道路の事業者は鉄道などとは違って、都市部の高速道路(首都高・阪神高速など)の例外を除いては大抵「不便な僻地」に路線が敷かれることが多いので、商業施設や住宅地といった都市開発もしづらいし、昔の国鉄みたいな「本業一筋」からなかなか脱することが出来ないようです。NEXCO各社なんかは、色々と新規事業開発をやっているようだけど、実を結べずにいるようで……

引きこもり生活定着の世界的なビッグウェーブにはもう乗るしかないですね。