「おたく」は進化した、次は「ひきこもり」が進化する番だ

 前回の投稿などで、過去に何度も書いてきた「ひきこもり」の定義や価値観は時の流れと共に変貌を遂げている、という主張。今更ですが、これと似た事例が思い浮かびました。「おたく」です。

 おたくもかつては東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件の犯人に代表される社会と断絶してマニアックな趣味にのめり込み、己の快楽追求の為なら他人社会の破滅を引き起こしても構わない、という究極の自己中の象徴のごとくマスメディアに取り上げられ、只のマニア達も散々叩かれ続けるなどの風評被害を受けるようなこともありましたが、今では趣味を極めて人生を愉しむ人々の象徴として扱われています。

 そう、次は「おたく」のように「ひきこもり」がネオむぎ茶でおなじみ西鉄バスジャック事件の犯人との強引な結びつきで悪者扱いされ、引き出し屋に代表される「ひきこもり支援」の組織達によるネガティブキャンペーンも盛んだった過去と訣別して、大気汚染やエネルギーの浪費を抑制したり、交通事故やマイクロテロの抑止策として自宅でお金をかけずに快適な暮らしを営む行為で社会貢献を実現するエシカルライフのフラッグシップとしての地位を獲得しつつあります。今ならCOVID-19パンデミックの抑止策としての効果も認められて、その地位は益々向上。大気汚染の抑制効果によりぜんそくに苦しむ子供達を救ったりと、この優れたライフスタイルを支持する人達も増えて、「巣ごもり消費」、「おうち時間」、「おこもり」等 “STAY HOME” の掛け声と共に、賢者の暮らしとしての理想像にもなっています。引きこもり生活が定着したのです。

 もう、どうにも止まらなくなった「ひきこもり」の進化。この生活様式にかかる世界的なビッグウェーブに乗るか溺れるかを決めるのはあなたです。

ひきこもり叩きは終わらない

ひきこもりの多様性を頑として認めない人達の不思議

 リーマンショックで始まった「巣ごもり消費」で始まった引きこもりブーム。
現在のパンデミック時代の感染予防策としても引きこもり生活の価値が認められ、すっかり定着。ITの発達などで、外出せずにできることが増えた今、ひきこもりは社会との断絶では無く、社会との距離を各々が自由自在に加減制御するための方法論として定着しています。

 そんな現代の引きこもりシーンに相も変わらず80年代の価値観丸出しで「ひきこもりは社会と断絶していなければならない、社会との関わりを持つひきこもりなんてあり得ない!」とライフスタイル変貌の世界的なビッグウェーブに乗ることを拒否し続け溺れゆく者達がいます。しかも質が悪いことに「今時のひきこもり達」を叩く言動を行う事が特徴。何処の世界にも「同族嫌悪」はいるんだなぁ、と感心するように呆れてしまいます。

では、このツイートをご覧下さい。

リンク先の記事も読まずに、条件反射的なリプライ。「ひきこもりになりたいと言うのはよくない」って、あんたが決めつけることでは無いでしょ。

 ちきりんさんに絡みついている方、なんでもご家族に社会との関わりを拒絶されている方が居るとのことですが、それはあなた方の問題であって、大好きな自分の部屋に引きこもって暮らしてくことを望んでいる人々を「ひきこもりになりたいって言うな!」と言論統制を強要する理由にはなりません。

 もう一度言いますが、現在のひきこもりは社会との関わりを各々で自由自在に加減を制御するための方法論です。働かなくてもいいだけの資産を作ってから引きこもることも、在宅で収入を得る体制を作って生活の大半を自宅で完結出来ることを目指すことも、本当は引きこもりたいけど現場作業の仕事が得意分野だから悔しいけど収入を得る時だけ仕方なく外出してそれ以外は引きこもる……などなどひきこもりも十人十色。一人一人が自分に合った引きこもり方を実践すればいいのです。

 それにしても、この方。自分のご家族が「不幸なひきこもり方」をしているからといって、全くの赤の他人に対して無礼な口の利き方だよね。正に「ひきこもりを愉しんでいる今時の引きこもり」が憎くて憎くてたまらない、といった感じの攻撃的な憎悪すら感じる「妬み」に基づいた同族嫌悪の言動に他ならない。

ひきこもりの君が一番素敵で幸せそうだよ

こういった「井の中の蛙」的な思考回路を持つ人がいる限り、「ひきこもり支援」ビジネスに関わる人達の高笑いは止まらないでしょうね。俺だったら「今の自分を受け入れていこうぜ」ってことで、一生引きこもれる仕組み作りに注力するけどね。例えば犯罪以外の方法で経済財政面など衣食住が成り立つ方法論の確立と実践とか。自分の部屋を快適にすることから始めることが一番始めやすくて効果があるでしょうか。

 断捨離・ミニマリズムブームに代表されるように、世界はいらない物で溢れています。引きこもり生活を取り入れることで、人それぞれにとって丁度いい社会との関わり方を手に入れようではありませんか。

セレブだってひきこもる

 昨日は強い風が吹きました。もしかして春一番なのでしょうか?

 さて、ライフスタイルのメートル原器となった引きこもり生活。今ではあの元歌姫も日常生活に取り入れています。

中森明菜、ひきこもり前に語っていた“歌う理由”は「お金持ちになれるから」

https://www.jprime.jp/articles/-/21990

 予想通り、この記事でも引きこもり状態になった彼女を責めて、「仕事しろ」と鞭を振るう様な論調ですが(尾崎豊もこうやって潰された。正に「働いたら負け」の展開。)、もう現役時代に十分稼いだんだから大きなお世話だよね。どう生きようと彼女の勝手なんだし。過去の作品で稼げるのならそれで良し!

 我々引きこもり生活をこよなく愛する者達からすれば、彼女のように十分稼いでから、引きこもる事が出来るようになることはまさしく理想の引きこもり方なんだけど、世の中そううまくはいかないことだらけ。小森ひき子さんやちきりんさんのように引きこもり生活を堪能している方は少数で、地上波のテレビなどで腐るほど取り上げられているタイプのひきこもり達で溢れかえっているかのように思わされている現状からも伺えるように、充分な蓄えなどを持たずにひきこもらざるを得ない人々が残念ながら増えていると聞きます。

 我々の目指す引きこもり方は、地上波テレビでは取り上げられないタイプのひきこもり。そう、中森明菜レベルを目指すことは無理でも、ひき子さんやちきりんさんだったり、動画サイトやブログなどで活躍されている方々のレベルを目指すことなら出来る。

 この記事は、引きこもり視点から見れば彼女の活躍振りを教えてくれた優良な記事といえるでしょう。