始めよう、引きこもり生活

時代が変われば、引きこもり生活も変化を遂げる。
かつて、「ひきこもり」は、現実世界で生きていくことに戸惑う人達だけのものだと思われていました。

例えば、またブラック企業に転職してしまった。”未払い賃金の取り立て”に失敗して借金だけが嵩んでいく日々。
勿論解決方法すら見つからず欲求不満も嵩んでいく。何故俺だけがこんな目に遭わなければならないんだ……
この場合、暫く休息を取ることも解決法の選択肢、ということで自分の部屋にこもって休息を取ったものの時間の浪費だけを繰り返すことになってしまう。

あの、藤子不二雄A氏の短編作品、「明日は日曜日そしてまた明後日も……」の題材にもなった、かつてのひきこもり像(主人公の彼は前項とは別の理由で現実社会との関係を断つことにしたのですが)が世に知られるきっかけとなったのが1971年。

あれから半世紀近くが過ぎた今、交通と通信が発達し人や物の移動時間が減ってきました。
特に通信の発達は、移動の機会を減らすことに貢献し、単なる情報伝達であれば移動の必要がなくなりました。
更に、以前は紙やフィルム、テープに円盤といった媒体という名の物品でなければ伝達できなかった情報が電気信号に変換される技術が開発されてからは、情報を通信網へ直に送り届けることが出来るようになりました。
今では媒体を介することなく情報伝達が出来るものも増えて移動(すること)の真価が問われる様になりました。IT(情報技術)革命です。

これからの移動は、移動すること自体で価値を産み出させる必要性があるのです。
同じ各駅停車の列車に乗ることでも満員電車に揺られることは無駄であり、
「乗り鉄」達が乗りたい各駅停車の列車に乗ることは価値のある移動、ということです。

現在の引きこもり生活は、価値のない移動を排除した人々がたどり着いたライフスタイルの一方法論。
「ごあいさつ」にも書いた通り、日常生活にも「ムリ・ムダ・ムラ」の撲滅を目指した結果なのです。

引きこもり生活を始めるいくつかの理由。
•犯罪や事故に巻き込まれることが少なくなる。
•支出を減らして貯蓄を捗らせることが出来る。
•身体及び精神的ストレスから解放される。
•きっと、幸せになれるはずw
新幹線のトンネルや首都高速道路ひび割れ問題、中央高速笹子トンネルの天井が落っこちたりとインフラの老朽化問題が巷の騒ぎになってるし、非正規雇用の増加などで庶民が貧乏になって来ているのに頭がおかしくなっているとしか思えないように金を取る側が消費を煽り続けているからなのか、何故か通り魔などの犯罪をやり出す者がいたりと屋外には危険がいっぱい。
明らかに時代が引きこもり生活を求めている。乗るしかない、このビッグウェーブに

で、具体的な方法は?
昔は、インターネットが必須だの、通販が使いこなせてナンボだの書いておりましたが、今や引きこもり生活だって最低でも十人十色。
愛車へ”引きこもって”運転を楽しむ一時に嵌まるのも良し、SUVやワンボックスの車内で魚釣りや鳥やおしゃぶりを咥えた子羊を観察したり、キノコ狩りを楽しんだりするのも良し、豪華客船や列車のなかで移動しながらの引きこもり生活も実現できる状況になった今、「あなただけの引きこもり生活」をご自身で考案、実践して下さい。

投稿者: 引きこもり生活研究家

江戸アケミと手塚治虫の両氏を師と仰ぎ(?)、ヒョウタンツギとこひつじのティミーをこよなく愛する引きこもり生活の研究の余念が無い自称中年男性。