エンゲル係数今昔物語?

 エンゲル係数。
皆さんはご存じだろう。家計支出に占める食費の割合(単位は%)。一般的に、エンゲル係数が高いと生活水準が低いといわれている。なぜなら、食べ物は人間などの生き物にとって必要な物で節約が難しいから。
確かに昭和の時代辺りなら、食べるだけで精一杯な状況故に娯楽や教養などの「生活必需品でないもの」に費用を費やすことが出来る余裕がある時点で収入も多いだろうし、低所得者が「生活必需品」で優先しなければならない項目は食費。「腹が減っては戦ができぬ」
でも今はものが溢れていて、収入があれば最低限の暮らしは出来る。娯楽は無料で楽しめるものがネット上に溢れているし、耐久消費財は上手に選べば安価なものでも数十年は持つ。となれば、ほぼ毎日必要な支出は食費だ。なのに、主にDQNと呼ばれている方々の中には娯楽に食費以上のコストを割くことが見受けられる。パチンカスとか、競馬競艇競輪オートレースとか、宝くじとか、テーマパークとか。そうなればエンゲル係数の低さでは生活水準の高さを語ることが出来なくなっている。強いて挙げればブラック企業運営の外食を利用することは恥ずかしいから、そういった意味では「生活水準が低い」といえないこともないだろうがw
気に入った食材で自宅でうまい飯を作る引きこもり生活者もやはりエンゲル係数は高くなりがちだろう。そんな生活のどこが「低い水準」なのだろうか。ブラック企業運営の外食で出される怪しい料理?wよりも遙かに豊かな飯なのに。
エンゲル係数の常識が通用しなくなる程に世の中は変化を遂げている。